子どもの頃は、運動神経が良いというだけで、周りの見る目が変わったり、注目される機会が多いですよね。
運動神経は、遺伝的なものと思っている方も多いようですが、実は、後天的に伸ばすことができるとも言われています。
そのためには、運動をはじめる時期がとても重要です。
今日は、運動神経を伸ばすためにどのような取り組みをすれば良いかお話していきます。
スポーツの世界では、持って生まれた体格が有利になる場合があると思います。
身長、体重、骨格など、両親から受け継いだものによって、競技の向き・不向きはありますが、運動神経はそれだけでは決まりません。
小さいうちからの運動経験や、運動を「楽しい!」と思える体験も、運動神経の向上に大きく関わっているそうです。
特に気にしていただきたいのは、運動をはじめる時期です。
次の章で詳しくお話ししていきます。
運動神経を伸ばすには、運動をはじめる時期が非常に重要なポイントです。
運動を司る神経系の発達は、2歳〜12歳にかけて飛躍的に伸びていきます。
この成長には段階があり、2歳〜6歳までをプレゴールデンエイジ と呼びます。
プレゴールデンエイジ は、神経系統が著しく発達する時期で、脳をはじめ様々な神経回路が急速に発達します。
集中力が高く、多様な動きを体験することで、どんどん吸収していく時期です。
運動能力の土台を築く時期と言ってよいでしょう。
何か運動をスタートさせるなら、この時期がおすすめです。
できれば、水泳やダンス、体操など、全身を満遍なく使うものが良いと思います。
ゴールデンエイジは、プレゴールデンエイジ で培った土台で、センスや技術に磨きがかかる時期です。
今までやったことのない動きであっても、見ただけでその動きを形にすることができたり、できなかったことが突然できるようになったり、目に見えて成長がわかります。
下の図は、子どもが大人になるまでの発達・成長をグラフ化したものです。神経系は、生まれた瞬間から急激に伸び、12歳頃でピークに達します。
適切なタイミングで、適切な運動ができる環境があれば、運動神経は後天的に伸ばせるのです。
運動神経を伸ばすには、運動をはじめる時期が重要であることをお伝えしてきました。
前述しましたが、水泳やダンス、体操など全身を使うスポーツがおすすめです。
ここでは、水泳をピックアップしてその魅力をお伝えしていきます。
ほかのスポーツにない水泳の特徴は、無重力状態で運動をするという点です。
水中では、浮力が働きますので、重力の影響をほとんど受けません。
重力のある普段の生活では、なかなかできない動きが水泳では可能になります。
また、水中にいると体重は、陸上の三分の一ほどの重さになるので、小さな子どもの体にも負担をかけずに運動ができるところもメリットです。
運動に関するお話をしてきましたが、子どもが興味を示さなかったり、意欲的でないと、はじめることは中々難しいかもしれません。
そういう方は、ちょっとした運動から取り入れてみるだけでもよいと思います。
晴れた日はお外で遊んだり、お友達とかけっこしたり、遊びの中で少しずつ運動を取り入れてみることからやってみましょう。
近年、子どもたちの体力が低下している、運動する機会が減っているということを、聞いたことがありませんか?
5歳になっても、階段の上り下りがスムーズにできず、一段ずつ両足を揃えなければ、階段を降りることができなかったり、座らなければ靴を履き替えることができない子が増えていると言います。
昔に比べて、子どもたちが運動する機会が格段に減ってしまっているという認識は持っておいたほうがよいと思います。
子どもは自分で環境を選ぶことができないので、ぜひ大人がリードして、運動の機会を与えてあげましょう。