近年、少子化や、親戚・ご近所同士の付き合いが希薄になったことによって、家庭以外とのかかわりが少なくなりました。
そのために「プレ幼稚園」「習い事」などを通じて、家族から離れた環境に慣れさせたり、集団生活を体験させるご家庭が増えてきたようです。
子どもの成長過程において、お母さんと離れる体験をすることは重要です。
今日は、子どもの自立の第一歩である「母子分離」についてお話していきたいと思います。
幼児期の子どもは、お母さんのそばが一番安全だと思っています。
お母さんの姿が見えなくなるとハイハイで探し回ったり、抱っこをやめると泣いてしまったり、とにかく子どもにとってはお母さんが世界で一番安心で頼りになる存在なのです。
しかし、それは一時的なもので、徐々に成長するにつれて、外の世界にも興味関心を示しはじめます。
次第にお母さんから離れても不安にならなくなっていき、この現象を「母子分離」と言います。
母子分離は、子どもの自立の第一歩であり、成長に必要な体験です。
母子分離のタイミングは、子どもの性格やご家庭の環境によって、まちまちなようです。
ある研究によると、2〜3歳の子どもを1年間幼児教室に通わせた場合、スムーズに母子分離ができたのは、全体の3割にも満たなかったそうです。
「今日は、お母さんから離れて活動できた」
「今日は、お母さんのところに戻ってきてしまった」
というように、母子分離できたり、できなかったり・・・という子どももいれば、
最初はできなかったけど、徐々に母子分離できるようになったという子どももいます。
「うちの子は、ほかの子と比べて自立ができていないんじゃないか」と心配をされるお母さんがいらっしゃいますが、
全体を見たときに、継続して母子分離できる子どもの方が稀であることを、頭の片隅に置いていただきたいと思います。
母子分離には、ご家族以外の関わりを持たせてあげる必要があります。
お友達をお家に招いたり、公園に出かけたり、徐々に外との関わりを増やしてあげましょう。
プレ幼稚園・習い事などは、同世代の子どもたちとコミュニケーションをとったり、集団での活動を体験できるのでおすすめです。
白ゆりベビースクールのスイミングスクール「ドルフィンクラブ」では、2歳以上のお子さまを対象に、スイミングを教えていますが、その中で、集団活動や、お着替え・トイレなどの日常の基本的な動作なども経験することができます。
以下におすすめポイントをまとめましたので、習い事を検討されている方は参考にしてみてください。
幼児期は、脳・身体が著しく発達する時期です。
運動神経においても、この時期の過ごし方が後々の運動能力に大きな影響を与えると言われております。
浮力のおかげで、身体を十分に動かしても負担が少なく済むという点でも、幼児期の習い事としておすすめです。
プールでは、先生と数人の子どもたちでグループになって活動します。
お水の中でお友だちと一緒にゲームに取り組んだり、プールサイドで準備運動を行ったり、自分以外の誰かと一緒に取り組む体験をすることができます。
楽しいプール活動のためには、十分な安全への配慮が必要です。
事故を防ぐために、「プールサイドは走っちゃダメ」「先生のお話は、ちゃんと聞く」「順番を守ってならぶ」など、社会には、一定のルールや秩序があることに触れることができます。
プールでの活動は、基本的に先生と子どもたちだけで行います。
お父さんお母さんは、観覧席で見学することができますが、中に入って一緒に活動することはできません。
お着替えなどの身支度や、トイレなどは、最初は先生たちがお手伝いしながら、慣れたら子ども一人にやってもらいます。
最初はうまくできなくても、ほかのお友だちの姿を見て「やってみよう!」とやる気アップにも繋がっているようです。
今日のお話のポイントをまとめます。
●スムーズに母子分離できる子どもの方が稀。お子さまのペースで焦らずに。
●母子分離の第一歩として「スイミング」がおすすめです。集団行動や日常動作を習得でき、運動能力も伸ばせます。
ご紹介した研究結果にあるように、子どもの成長には個性が出ます。
お母さんの不安は子どもに伝わってしまいますので、あまりほかの子と比較したりせず、ゆったりと構えてあげてくださいね。