皆さんは「かず」といったら何を思い浮かべますか??
一概に「かず」といっても私たちの身の回りには様々な「かず」が存在しています。
今日はそんな「かず」の世界について触れてみようと思います。
身の回りにある「かず」を探してみましょう。
1+2=3というように計算を行うときに使う「かず」もあれば
お皿の枚数を1枚、2枚と数えるときにつかう「かず」もあります。
他にも、長さを測ることや時計を読むことなどにも「かず」が関係していると言えるでしょう。
このように私たちの身の回りには、書いて表すための数字としての「かず」、言葉として表すための数唱としての「かず」、サイコロの目のように視覚的に表すための「かず」など、様々な形で「かず」が存在しているのです。
他にはどんな「かず」が連想できますか?
「かず」は様々な形で存在しています。
私たちはこのように様々な形で存在する「かず」を組み合わせて使うことで生活しています。
例えば、「1」と書いてある数字は「いち」と発音し、それは1つや1枚というような「1という量」を表しています。これらは意識せずとも私たちの中に共通認識として存在しています。その当たり前に存在している共通認識を利用することで、様々な「かず」を組み合わせて使い生活しているのです。
これはそれぞれの形で独立しているはずの「かず」が、私たちの中で同じ「かず」として一致しているために成り立つのです。
では、この「かず」の一致はどのように行われていくのでしょうか。
「かず」の世界の入り口は幼児期にあります。
まず一番最初に獲得される「かず」は、数唱としての「かず」のことが多いでしょう。
おうちで家族と一緒に「いち、に、さん、よん…」と数を数える、テレビや話し声からいろいろな数が聞こえてくるというように数唱の「かず」が一番身近に存在している「かず」だからです。
数唱としての「かず」が獲得されると、遊びの中で「1個、2個、3個…」というように物の個数に合わせて数唱を利用します。これを繰り返し行うことで数唱としての「かず」と、量としての「かず」がまず一致し始めるのです。
その後、生活の中で時計を読んだり、長さを測ったり、大きさを比べたり、お金を扱ったりしていくうちにそれぞれの「かず」が相互的に一致し、利用できるようになっていきます。
つまり、私たちは幼児期から「かず」の世界に入り、たくさんの経験を通して様々な形で存在する「かず」を一致させてきたのです。幼児期から積み重ねてきた様々な「かず」の一致を大人になってからも生活で利用していると考えると、幼児期に触れる「かず」の世界がいかに重要かということが分かります。
子どもは経験を通していろいろなものを自分の中に取り込んでいきます。
幼児期に少しでも多くいろいろな「かず」に触れ合うことで、子どもたちのその後の「かず」の世界は大きく広がっていくのです。
白ゆりこども教育センターではつみきという具体物を用いて「かず」の世界に触れています。3種類の大きさのつみきを用いることで、まずは1・2・3の3つの数と量の一致を図ります。抽象的な「かず」の世界は具体物を仲介させることによって、子どもたちの中でイメージしやすい世界へと変わっていきます。この「かず」をイメージできる力が数と量の一致の獲得を手助けする一つの要素となります。
また、教育センターでのつみきを用いて「かず」の世界に触れるという時間は意図的に用意された環境です。この環境があるということは幼児期に生活の中で触れる「かず」の他にも、より多くの「かず」に触れられる機会があるということです。子どもたちはつみきという具体物を用いて自分の手を動かしながら「かず」の世界をどんどん進んでいきます。進んでいく中で多くの経験をし、たくさんの「かず」を自分の中に獲得していくのです。ここで獲得した「かず」は今後、子どもたちが算数や数学の学習をしていくための土台となります。白ゆりこども教育センターでは子どもたちがつみきで遊んでいる中から自然と「かず」の世界に足を踏み入れ、学習の土台を形成していくための場所を提供しています。