子どもの成長に欠かせないものは?と聞かれたらなんて答えますか。
・元気いっぱいに遊べる環境
・本をたくさん読んであげること
・挨拶や礼儀などの躾
など、いろんな答えが出てきそうですね。
上に挙げたことはどれも大切なことですが、脳が急成長する幼児期には、「変化」を意識すると良いと思います。
ここでお伝えする変化とは、自分が今までに体験したことのないこと、もの、人との出会いです。
そしてそのような出会いは、お父さんお母さんから与えられるものもありますが、子ども同士の交流の中でこそ生まれやすいものです。
特にちょっと上のお兄さん、お姉さんとの交流(異年齢交流)は、子どもにとって良い変化をもたらしてくれます。
子育てをされていて、こんな経験はありませんか?
お子さんがお友だちを連れてきた時に、そのお友だちが礼儀正しく挨拶をしたり、靴を揃えたり、好き嫌いをせずに残さずにご飯を食べたとしたら
「ちゃんとできて、えらいね!」「しっかりしてるね!」と褒めることがあると思います。
何気ないやりとりであっても、自分の子と比べたつもりはなくても、その様子をみた子どもは、そのお友だちのことをとても意識します。
お友だちから刺激を受けて、「自分もやらなきゃ」という気持ちが芽生えやすい状態になります。
子どもにとって周りの大人は良いお手本ではありますが、子ども同士から受ける刺激のほうが大きいのです。
大人の社会の中でも、同じようなことはないでしょうか。テレビや雑誌、本の中にいる人よりも、身近な存在のほうが、自分事化しやすく、より影響を受けやすいということがあると思います。
リリーでも、子ども同士でよい影響を受けあって、お互いの成長につながっていると感じます。
例えば、嫌いな食べ物も、まわりのお友達が食べているのを見ると、「食べてみようかな」という気持ちになったり、お着替えやトイレなども自分でやってみようという気になるようです。
子ども同士で良い影響を受けあうことで、自然な変化が生まれ、「やりなさい」と言われなくても、自然に意欲が沸いてくるので、子ども同士のつながりは大切にしたいですね。
そして同世代のつながりも大切ですが、自分よりもちょっと上、またはちょっと下の子と接点を持つことも、子どもの成長において大切なポイントになります。
同じくらいの歳の子ども同士だと、興味のあるものが似ていたり、同じレベルで物事を考えることができるので、自然と仲良くなりやすいと思います。
仲良く楽しく遊べることはとても良いことですが、同じ年齢の子とばかり付き合うのではなく、いろんな歳の子と交流をもつことは、子どもにとって良い刺激になります。
冒頭でお伝えしたように子どもの成長には、変化が必要です。
今までの自分の中にはなかったものを見たり、聞いたり、体験しながら、変化に対応していくことによって子どもの脳は活性していきます。
それには、少し年上のお兄さん、お姉さんと接する機会を与えることは有効です。
子どもの成長は早いので、1、2歳離れているだけでも、ずいぶんとお兄さん、お姉さんに見えるもので、そんな彼らと接することは、新鮮な機会で、ちょっとした冒険です。
力の差を目の当たりにして、
「○○ちゃんのように絵が上手になりたい」
「○○くんみたいに速く走れるようになりたい」
と、無意識にお兄さん、お姉さんに付いていこうと頑張ります。
逆に、お兄さん、お姉さんのほうも、年下のお友だちと接していくことによって、これまでにない変化を経験します。
今までやってもらっていたことを、今度は年下のお友だちにやってあげる番になるので、手助けをしてあげたり、教えたり、泣いてしまった子を慰めたり、励ましたり、思いやりを育む機会になります。
兄弟、姉妹のいるご家庭では、一人目のお子さんが、弟や妹ができたことによって、ぐっと大人っぽく感じるようなことはありませんか?
年齢の違う子ども同士の中にも、ちゃんと社会が存在していて、その中で変化に対応しながら成長している証拠です。
人との関わりの中で育つものは、たくさんありますが、残念ながら時代の流れで、ご近所との付き合いが希薄になったり、少子化の影響によって、子ども同士の付き合いも狭まっているように感じます。
たくさんのお友だちとの出会いは、新しい自分と出会う機会でもあります。最近は保育施設で「異年齢交流」を取り入れているところが多いようですので、保育園選びのポイントにしてみてはいかがでしょうか。
リリーでも幼稚園のお友だちとの交流の機会がありますので、詳しくは職員にお尋ねください。
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