物をつかんだり、服を着替えたり、歯磨きをしたり、生活に欠かせないのが手や指の動きです。
子どもが自分で身の回りのことをできるようになるには、手、指をうまく使えることが、大きなポイントになってくると思います。
手指を動かすおもちゃは、たくさんありますので、それらを使うことで、手を動かすことに慣れていくことができますが、意外と盲点なのが「体幹」です。
実は、上手に手指を使うためには、身体の中心である「体幹」が十分に鍛えられている必要があります。
今日は、子どもの体幹についてお話ししていきたいと思います。
子どもの身体は、中心(体幹)から末端へ成長していきます。
身体の中心である体幹がしっかりしていなければ、肩、腕、手首、指をきちんとコントロールすることができません。
体幹が安定することで、末端にある手や足も上手に使えるようになっていきますので、土台である体幹がとても大切なのです。
もし、身の回りのことがおぼつかなかったり、上手に手や指を使えていない場合は、もしかしたら体幹がまだ安定していないのかもしれません。
昔と比べると、現代の子どもたちは、お外で思いっきり遊べる環境がなかったり、生活が便利になったことで体を使う経験が格段に減ってしまい、体幹が弱い子が多いようです。
「姿勢が悪い」「すぐに疲れてしまい、座り込んでしまう」という場合は、日常の中にちょっとした運動を取り入れて、体幹を使うような取り組みをしてあげると良いと思います。
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体幹の大切さをお伝えしてきましたが、どうすれば体幹を鍛えることができるのでしょうか。
ご家庭でできることを、以下にまとめました。
子どもがまだ上手に歩けない場合は、四つん這いの姿勢でトンネルをくぐる遊びがおすすめです。
トンネルは、段ボールなどで作っても良いですし、机や椅子をトンネルに見立てても良いと思います。
一見、簡単なようですが、体がトンネルにぶつかったり、引っかからないようにするためには、胴体を自分の力でコントロールする必要がありますので
自然と「自分の思ったように体を動かす」感覚を身につけることができます。
また、四つん這いの姿勢は、体幹をはじめ、肩や首周りの筋肉の活動を高めてくれます。
足元が不安定な場所では、体幹を使ってバランスを取ろうとしますので、
道の縁石の上や、坂道、砂利道、畑、コンクリートで舗装されていないでこぼこ道など、ちょっと不安定な道を歩いてみることをおすすめします。
転んでしまいそうで心配な場合は、転んでも痛くない芝生の上や、土が敷かれている場所から試してみると良いと思います。
片足立ちは、体幹を使ってバランスをとろうとするので、自然と体幹が養われます。
子どもと一緒に、どっちが長く立っていられるか競争したり、ゲーム感覚で遊んでみましょう。
また、「けんけんぱ」も同様におすすめです。
子どもがクリアできそうな間隔で円を描いてあげて、クリアできたら円の間隔をもっと開けたり、少し複雑な円の配置にしてあげたり、
難易度を上げていくと、子どもの好奇心を刺激して、親子で楽しめると思います。
公園の遊具やアスレチックなどもおすすめです。
公園の遊具は、手を伸ばしたり、足を高くあげて乗り越えたり、胴体でバランスをとったり、全身をしっかり動かせるものが多いです。
遊びながら、自然と自分の体をコントロールする術を身につけることができます。
子育て支援センターリリーの園庭にも、たくさんの遊具を置いています。
特に「安田式遊具」は、子どもたちの身体の動きを引き出す工夫がたくさんつまっていて、子どもたちにも人気の遊具です。
▼安田式遊具について、詳しくはこちら
自発的な行動・意欲を育てる安田式体育遊び
コロナ渦で、なかなかお外に遊びにいけない場合もあると思うので、ご家庭でできるちょっとした運動遊びを取り入れてみるのはいかがでしょうか。