昔から「寝る子は、育つ」と言いますが、これは科学的に根拠のあることだそうです。
身体が急速に成長する幼児期は、眠っている間に「成長ホルモン」が大量に分泌され、骨や筋肉などが発達します。
脳も、眠っている間に盛んに回路が繋がっていくので、子どもの成長には睡眠が欠かせません。
ただ、そんな中で「うちの子、なかなか寝付かない」「生活リズムが整わない」という親御さんの声も聞こえてきます。
どうすれば子どもに十分な睡眠を与えることができるでしょうか。今日は、子どもの睡眠についてお話ししていきたいと思います。
まず子どもが寝付かない原因について、いくつか触れていきます。
私たち人間は、朝になると目がさめる、昼間に活動して、夜は眠る、という周期的に繰り返されるリズムを持っています。
これを「既日リズム」「生物時計」と言いますが、私たちはこのサイクルを生まれてから徐々に学んでいきます。
起きている間は脳に疲労がどんどん溜まっていくので、それを夜に眠って癒すことを覚えていくのです。
「夜になってもなかなか、寝てくれない」「朝になっても起きれない」という場合、まだ子どもの中に生活リズムが作られていない、または、リズムを作る途中なのかもしれません。
※リズムを築くための方法は、後述しています。
子どもが夜に寝付かない場合、日中の遊びが足りていないのかもしれません。
日中にたくさん遊んで、適度に疲れていれば、夜には自然と眠りが訪れます。
お外で遊んだり、身体を動かす遊びを増やすことで、様子を見てあげてください。
日中に適度に身体を動かすことは大切なのですが、疲れすぎている場合、ストレスホルモンが分泌されて、興奮状態を引き起こし、寝付けなくなってしまいます。
「昼間、あんなにいっぱい遊んだのになんで寝ないの?」という場合は、もしかしたら子どもの体力の限界を超えて遊んでいるのかもしれません。
子どもの限界値を見定めてあげて、遊びを切り上げるなど、大人が調整してあげましょう。
ここからは、子どもの睡眠不足や生活リズムを整えるためにできることをまとめました。お子さまの様子を見ながら、参考にしていただければ幸いです。
これはよく言われることだと思いますが、朝、太陽の光を浴びることで、体内時計をリセットすることができます。
朝起きたらカーテンを開けて、思いっきり朝日を浴びることを習慣化してみましょう。
簡単ではありますが、生活リズムを整える上で効果の高い方法です。
毎日、同じ時間に「起きる」「お腹を空かせる」「食事をする」ことは、既日リズムを作る大きなサポートになります。
子どもの寝つきが悪い場合は、睡眠以外のほかの活動を一定のリズムで行うことによって、体内時計を整えてみましょう。
寝る時に必ずこれをする、というルーティーンを作ってあげます。
例えば「絵本を読んで、明かりを暗くしたら寝る」「子守唄を歌ったら寝る」など、なんでも構いません。
「〇〇したら寝る」というルーティーンを作ることで子どもは「寝るモード」に入りやすくなります。
ストレスを与えると、脳は興奮状態になり、寝つきが悪くなってしまいます。
叱るべき場面では、叱ったほうが良いですが、最後はお互いが笑顔になるようなコミュニケーションをしたり、叱った後のフォローをしてあげると良いと思います。
睡眠の貯金、いわゆる「寝貯め」はできませんが、不足分を「お昼寝」という形で補うことは可能です。
お子さまの睡眠不足を感じた場合は、日中にお昼寝することで、睡眠不足を補ってあげてください。
あくまでも目安とはなりますが、年齢ごとの適当な睡眠時間を以下の記事にまとめています。
▼参考記事
幼児期の理想的な睡眠時間
今日は、子どもの睡眠についてお話しさせていただきました。
子どもが寝付かない原因は、一人ひとり違いますので、よく見定めて大人がサポートしてあげられるといいですね。