挨拶は、コミュニケーションの基本です。
元気よく挨拶をされたら気持ちがいいですし、人間関係の輪も広がりますよね。
ただ、その一方で「うちの子は、なかなか挨拶ができない・・・」「自分から挨拶しようとしない」といった声もよく聞きます。
子どもが自発的に、元気よく挨拶できるようになるには、どうすれば良いでしょうか。
今日は、「躾の三原則」の一つである「挨拶」をテーマにお話していきます。
「躾の三原則」というものをご存知でしょうか。
教育哲学者である森信三先生が提唱する、生活の基本姿勢のことで以下の3つのことを挙げられています。
一つめに、「挨拶は自分から先にしよう」
二つ目が、「返事はハイとはっきりしよう」
三つ目が、「履物を揃え椅子は入れよう」
この三原則を知らなかったとしても、親として子どもに教えているであろう基本的なことかもしれません。
けれど、改めてこの三原則を見てみると、一見小さな行動の中にも他人への配慮や心遣いが隠されています。
たった一言「おはようございます」と挨拶するだけで
●相手も自分も気持ちがいい
●挨拶から会話はじまる
●相手の調子がわかる
など、自分にとっても相手にとっても、良い効果がもたらされます。
大切なのは、形だけを学ぶことではなく、どうしてそれをやるべきなのか知るところにあるので、「挨拶をする」という形だけにとらわれずに「どうして挨拶をするのか」という他人へ気遣いの部分も
子どもに伝えられると良いですね。
子どもは、なんでも真似したがりで、大好きなお父さん、お母さんがやっていることは、特に真似したがります。
なので、お父さん、お母さんが、元気よく挨拶していれば、「僕も(わたしも)挨拶してみよう」という気になります。
子どもの良いお手本になって、明るく挨拶をするようにしましょう。
「挨拶しなさい!」「ほら、ご挨拶は?」と言い過ぎないことも大切です。
命令口調で「しなさい!」と言われると、まるで強要されているように感じますよね。
親が挨拶を意識するあまり、子どもにとって、それが返ってストレスになってしまう・・・ということもあり得ます。
また、人間は「やらなきゃ」と意識するあまり、逆にそれができなくなってしまうということもありますので、強い口調で「ご挨拶は!?」と急かしたりしないように気をつけましょう。
子どもは、成長するにつれ「自分からやってみよう」という自発性を持ちはじめます。
自分からやろうと思ったことに対して、実際にやってみるというところに、嬉しさや喜びを感じるので
大人が先回りして「挨拶は!?」と急かしてしまうと、「やろうと思ってたのに〜」とやる気を削いでしまうことになります。
あまり先回りせず、子どもの反応を待つことも意識すると良いと思います。
幼児期は、子どもの性格や資質を左右するような人生の土台ともいえる時期です。
この時期に身についた生活習慣は、その先の人生でずっと続くとも言われています。
だからこそ、「躾の三原則」にあるような日常の所作について、小さなうちから身につくと良いですね。