今日は「失敗」に関するお話です。
失敗というとネガティブなイメージですが、捉え方を変えれば、夢や目標を実現するための糧にしていけるはずです。
失敗を恐れずにさまざまなことに挑戦していける子どもを育てるには、どうしていけばいいのでしょうか。
人間の脳は、失敗などのネガティブな事象を強く認識する性質があります。
なぜそんな性質があるのかというと、大昔に生きる私たちの祖先にとって失敗=命の危険につながるほどリスクのあるものだったからです。
どこに住居を作るのが安全なのか。どの植物なら毒が無く食べることができるのか。
人間は、失敗から学びを得たり対策を講じることによって、生き長らえることができました。
ただ現代では「失敗などのネガティブな事象を強く認識する」という脳の性質が、かえって生きていく上での弊害になることがあります。
失敗した時の苦い記憶や、周囲の反応がトラウマになってしまうなど、失敗を恐れるあまり、目標を持つことやチャレンジをしようとする一歩を奪ってしまうことがあるからです。
「失敗に対する恐れ」を顕著に示した研究があります。
スタンフォード大学の心理学者 キャロル・ドゥエック教授は、小学校5年生の子ども400人を集め、簡単なパズルを課題として与えました。
課題終了後、子どもたちに点数を伝えます。
その際、子どもたちの半分には「頭がいいんだね」と能力を褒める言葉をかけます。
もう半分の子どもたちには、「よく頑張ったね」と努力を褒めます。
今度は、別の課題を2種類与え、子どもたちにどちらか好きなほうを選ぶよう伝えました。
ひとつは、最初に受けた課題よりも難しいパズル。
もうひとつは、最初に解いた課題とおなじ簡単なパズル。
努力を褒められた子どもたちのほとんどは、難しいほうのパズルを選びました。
一方で、能力を褒められた子どもたちのほとんどが、簡単なパズルを選びました。
この結果から、デュエック教授は「能力を褒められた子どもは、自分を賢く見せることに気持ちを向けるようになり、間違いをおかすリスクをとれなくなるのだ」と言っています。
キャロル・ドゥエック教授の研究からわかるように、「賢さ」「できる」という結果に注目して接すると、失敗を恐れる気持ちが芽生えます。
とくに幼児期は、人格形成の土台にあたる時期なので、この時期に失敗に対して恐れる気持ちを植えつけてしまうと、自発性やチャレンジ精神が損なわれてしまいます。
本来、失敗は成功のための糧とするものです。
お子さまのやることに対して、うまくできた、できなかったという結果ではなく、やろうとしたという過程に注目してあげてください。
大人が手や口を出して「失敗を避ける」「うまくやらせようとする」ことは、学びの機会を奪うことになります。
結果を急がずに「待つ」姿勢が、お子さまの意欲やチャレンジ精神を伸ばします。
なかよし教室では、お子さまのペースに合わせてつみきの課題を出しています。
その中で、トライ→失敗→工夫→リトライ→成功のサイクルを回し、失敗にくじけない心を育てています。
最初のうちは、椅子に座ることもできなかったり、課題どころではないこともあります。
でも、少しずつ環境に慣れ、目の前の課題が解けるようになり、集中力もついていきます。
参観日では、お子さまの成長が目に見えてわかり、びっくりされる親御さんもいらっしゃいます。
【保護者の声】つみき教室のアンケート紹介。お子様の成長に嬉しい声が届いています。
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