何気なく子どもを見たとき、姿勢の悪さが気になることはありませんか?
姿勢の悪さには、様々な要因がありますが、足指が十分に使えていない、土踏まずのアーチが形成されていないなど、体のベースとなる足裏に要因がある場合があります。
足裏を鍛えるためにオススメなのが「草履」です。
今日は、リリーでも取り入れている「草履の効果」についてお話していきます。
目次
どうして足裏を鍛えるために草履がオススメなのか、その理由は、草履の構造にあります。
草履は、足首が固定されておらず、鼻緒を足指で挟んで履く構造になっています。
脱げないように鼻緒の部分をしっかりと足指でつかむので、普通の靴を履いている時よりも、足指がしっかりと使われています。
足指が鍛えられていないと、踏ん張る力がなく、フラついてしまい転びやすいです。
逆に足指が鍛えられていれば、地面を踏ん張る力もつき、土踏まずの形成も促進されます。
着脱もしやすいので、活動的に遊びまわる子どもたちにぴったりの履き物です。
昔は、お外で思いっきり遊べる環境があったり、舗装されていない道路のおかげで、意識せずとも足指を使う機会がありました。
近年は、そのような環境が減り、また、室内で楽しめる携帯ゲームやスマートフォンの普及などもあり、足指を十分に使う機会は少なくなっているように思います。
足指が鍛えられていないと、「浮指」や「扁平足」といった状態を起こしやすくなります。
浮指になると、地面を踏ん張れずフラフラしたり、バランスの良い姿勢を保てなくなります。
扁平足は、土踏まずのアーチが形成されず、地面に足全体がベタッとついている状態です。
土踏まずには、衝撃を吸収する、体のバランスをとる、重心の移動効率を高める役割がありますが、アーチが形成されないと「転びやすい」「疲れやすい」「足が痛みやすい」といった症状が起こってしまいます。
草履を履くと、足指がしっかり使われて、浮指や偏平足などの足トラブルを防ぐことができますよ。
足は正しい姿勢の土台となりますので、トラブルのない健康な足を目指しましょう。
姿勢の話から少し逸れますが、草履は、脳にも良い影響を与えるようです。
草履は素足で履くので、靴下の上から靴を履いた状態よりも地面の感覚を受け取りやすい状態になります。
例えば、砂浜を歩くとき、砂利道を歩くとき、アスファルトの上を歩くときでは、足の感覚が全く違いますよね。
様々な感覚が足から伝わり神経が刺激されるので、脳が活性します。
幼児期は、脳の発達が著しい時期なので、草履を履いて脳に刺激を与えてあげましょう。
姿勢は、体だけでなく心にも影響を与えることがわかっています。
悪い姿勢をとると、横隔膜や肋骨を十分に動かせず、正しい呼吸ができません。
呼吸が浅くなってしまうと、自律神経が乱れ、体は緊張状態になってしまいます。
自律神経のバランスが崩れると、脳の動きもスムーズではなくなり、精神的にも不安を感じやすくなります。
心と体はつながっているので、子どもの元気がなかったり、疲れた様子のときは、一緒に深呼吸をして、背筋をスッと伸ばし、目線を上にしてあげてください。
リリーでは、心も体も健康に育ってほしいとの思いから、様々な取り組みをしています。
今回ご紹介した草履は、リリーでも取り入れており、足元から健康な体づくりをしています。
お外遊びの時間になると、子どもたちは、草履など各々で履物を履いて、園庭に出かけていきます。
園庭はサッカーコート一面分ほどあるので、駆け回るだけでかなりの運動量となりそうです。
また、子どもたちの好奇心を引き出す遊具も、たくさん設置しています。
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ほかにも姿勢に関する教育で「立腰教育」を取り入れています。
教育哲学者である森信三先生が提唱する生活の基本姿勢で、子どもだけではなく、企業の教育にも取り入れられています。
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ピンと伸びた背筋は、見た目の変化だけではなく心にも影響を与えます。
日々の声かけや、工夫で、正しい姿勢を心がけていきましょう。