子どもの自己肯定感を育む方法〜幼児期〜 | 白ゆりベビースクール

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2022.01.31

子どもの自己肯定感を育む方法〜幼児期〜

自己肯定感とは、「長所も短所も含めたありのままの自分を、価値のある存在として認めている」感覚のことです。

自己肯定感があることによって、失敗を恐れずチャレンジしたり、失敗をしても「次は、大丈夫!」と立ち直ることができます。

今回は、自己肯定感を育む上でどのように子どもと接していけばいいのか、お話していきたいと思います。

自己肯定感がある子とない子の違い

自己肯定感がある子どもは、ありのままの自分に価値があるということを知っています。

どんな自分にも価値があるので、たとえ失敗をしたとしても、自分を責めすぎたり、落ち込みすぎたりするようなことがありません。

自分自身に価値があると分かっているので、自分の意見を持ち、それを人に伝えることもできます。

なので、

●失敗をしても、諦めずにチャレンジできる
●誰かと比較をして、落ち込まない
●家族やお友だちに、自分の意見を伝えることができる
●興味・関心のあることに対して、主体的に行動できる

などの特徴があります。

逆に、自己肯定感が低い子どもは、自分自身に価値を感じていないので、自分の意見に自信を持つことも、人に伝えることもできず、自分以外の誰かに委ねがちです。

失敗してしまった自分には、価値がないと思い込んでしまい、チャレンジすることに臆病になってしまいます。

なので、

●自分の意見を持つことができない
●人に決めてもらうこと、頼ることが多い
●自分にはできないという思い込みから、チャレンジができない
●ネガティブ思考

といった特徴があります。

以上のことから自己肯定感の有無によって、人生は大きく分かれてしまうと言えると思います。

このような差は、どうしてできてしまうのでしょうか。答えは、幼児期にありました。

自己肯定感の土台は、幼児期に形成される

子どもを抱っこするお母さん

自己肯定感は、大人になってからも育むこともできますが、土台が育まれるのは幼児期です。

もっと言えば、幼児期のまわりの大人の言動が大きく関わっていると言います。

子どもは、大人が思っているよりも、ずっとまわりのことをよく見ています。

特に、大好きなお父さん、お母さんの様子は、常に気にしています。

お父さん、お母さんが幸せそうなら、自分も幸せ。安心して自分のままでいることができます。

逆に、お父さん、お母さんが、不安そうにしていると、子ども自身も不安な気持ちになってしまい、「自分のせいでお父さん、お母さんを不安な気持ちにさせているのかも」と思ってしまうほど、親子の心のつながりは深いものです。

次の項から方法論として「自己肯定感の育み方」を書きますが、一番大切なのは「お父さん、お母さんが、無理をせず、幸せであること」なので、それを念頭においていただいて、読み進めていただければと思います。

子どもの自己肯定感を育む方法

親子

子どもとのスキンシップが自己肯定感を育む

抱っこしたり、手を繋いだり、親子のスキンシップは、子どもの自己肯定感を育む上で欠かせません。

親子で触れ合うと、脳から幸せホルモンと呼ばれる「オキトシン」という物質が分泌されます。

「オキトシン」が分泌されると、親子の信頼関係が深まり、子どもは「自分自身に価値があるんだ」と、自分のことを肯定することができます。

スキンシップの効果は、子どもに対するものばかりではありません。

お父さん、お母さんの脳も「オキトシン」が分泌され、ストレスや緊張を解放して、癒される効果があります。

自己肯定感のほかにも、様々な効果がありますので、ぜひ試してみてくださいね。

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もし、忙しくて子どもの相手をする暇がないという場合は、「目を合わせる」だけでも良いです。

目が合うことによって、子どもは「ちゃんと見てくれているんだ」と安心感を覚え、自分は受け入れられているという感覚になります。

子どもの前でため息をつかないように気をつける

大好きなお父さん、お母さんが、「はあ・・・」とため息をついていたら、子どもは不安な気持ちになります。

一時的であれば良いですが、日常的にため息をついていると、「自分のせいで、お父さん、お母さんの元気がないのかな?」と自信がなくなってしまいます。

人間なので、ため息をつきたくなることも、無意識にため息をついてしまうこともあると思います。

ため息をついている自分に気がついたら、子どもの前でしていないか、子どもが不安そうな顔をしていないか気にしてあげましょう。

前述のとおりお父さん、お母さんが幸せであれば、子どもにもそれが伝わりますので、自身のケアも忘れずにできると良いですね。

子どもの話を最後までちゃんと聞く

お父さん、お母さんの興味・関心が自分に向いている感じると、子どもは自分が愛されている、認められていると感じます。

なので「見て!聞いて!」と、子どもが何かを伝えようと話している時は、遮らずに最後まで話を聞いてあげることで、「あなたに興味を持っているよ」と伝えることができます。

とは言っても、忙しい時に限って話しかけてくることもありますよね。

そんな時は「今忙しいから、後でお話聞かせてね」と理由を説明してあげるようにしましょう。

今は相手にできない理由があることを、しっかり伝えることがポイントです。

子どもに決めさせる、決めたことに対して信頼する

自分で決めた、まかせてもらえた体験は、子どもに自信を与えます。

「今日のお洋服は、どっちにする?」
「どっちの足からお靴を履こうか」

など、日常のちょっとしたことでも良いので、「自分で決めた」を体験させてあげてください。

この時、子どもが決めたことに対して「えーー」という顔をしたり、子どもを咎めるようなことは避けましょう。

大人からそのような態度を取られてしまうと、自分の選択に自信が持てず、自分で決めることを放棄してしまうようになるかもしれません。

子どもが決めた結果に対して、親が信頼を与えると、子どもは安心します。

また、自分で決められる=自己決定力のある人は、達成感や自尊心が芽生えやすく、幸福感が高まるというデータがあります。※

幼児期は、まだ社会のルールや善悪の区別がつかない頃なので、大人が「こうしてほしい」と思うことは除きますが、「子どもに任せられる」と思った範囲では、子ども自身に決めさせてあげられると良いですね。

※出典 国立大学法人 神戸大学 (Kobe University) 所得や学歴より「自己決定」が幸福度を上げる 2万人を調査)

自然体験が豊富な子どもは、自己肯定感が高い

ある調査では、自然体験が豊富な子どもは、自己肯定感が高い傾向にあるという結果が出ています。※

例えば、公園に行って虫取りをしたり、海や川で泳いだり、花を摘んだり、星空を見たりなど、五感を使った体験は、本やテレビだけでは知り得ない、豊かな体験です。

いつもとは違った環境に身をおくことで生まれる、新しい体験、社会との関わりなどが、自己肯定感を高めるきっかけになります。

自然での体験は、非認知能力を育む上での効果的だと言われています。

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親子で一緒に、自然と楽しめると良いですね。

※ 出典 国立青少年教育振興機構「青少年の体験活動等に関する実態調査(平成26年調査)」

今回は、子どもの自己肯定感の育み方をテーマにお伝えしました。

大好きなお父さん、お母さんが幸せであれば、子ども自身も安心し、自分が価値のある存在として認められるようになります。

子どもが安心できる居場所を作ってあげられると良いですね。